第16回
スタートアップ支援セミナーin東京レポート

2024.1.11

現役スタートアップのCxOが語る事業と
知財のリアルな本音
~経営層が真に知るべきメリットや利害関係者への説明方法とは~

2023年11月21日、「スタートアップ向けセミナーin東京」(以下、「本セミナー」と示します。)が、日本弁理士会主催、特許庁共催にて行われました。本セミナーは、会場とオンライン配信のハイブリットで開催され、会場およびオンラインを合わせて120名ほどの方が参加されました。

スタートアップ向けセミナー

1. 本セミナーの概要

本セミナーの概要は下記の通りです。

  • 1. 開催日時:令和5年11月21日(火)18:00~20:00
  • 2. 会  場:株式会社KADOKAWA 五番町グランドビル 7Fセミナールーム、オンライン配信
  • 3. 主  催:日本弁理士会
  • 4. 共  催:特許庁 スタートアップ支援班
  • 5. 後  援:一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会
  • 6. 協  力:角川アスキー総合研究所、ASCII STARTUP
  • 7. 参加人数:会場:24名、オンライン:98名
  • 8. プログラム:
    •  18:00~18:05:開会挨拶(日本弁理士会会長 鈴木 一永)
    •  18:05~18:20:講演「特許庁のスタートアップ支援」(特許庁 芝沼様)
    •  18:20~18:30:弁理士会のスタートアップ向け施策紹介(知財経営センター担当副センター長 竹本 如洋)
    •  18:30~19:50:パネルディスカッション「現役スタートアップのCxOが語る事業と知財のリアルな本音~経営層が真に知るべきメリットや利害関係者への説明方法とは~」
      • パネラー:以下の6名
      • 1. 村上 慎之介氏:株式会社メタジェン COO CIPO
      • 2. 閔 弘圭氏:株式会社Liberaware CEO
      • 3. 楊 天任氏:株式会社QunaSys CEO
      • 4. 髙栁 弘泰氏:日本弁理士会(知財経営センター)/株式会社ビードットメディカル
      • 5. 芝沼 隆太氏:特許庁 総務部 企画調査課 課長補佐(スタートアップ支援班長)
      • 6. 市川 茂氏(モデレータ):日本弁理士会(知財経営センター)/LeapMind株式会社
    •  19:50~20:00:閉会挨拶(日本弁理士会関東会 副会長 渡邉 泰帥)

2. 内容

本セミナーは、事業全体における知財の位置づけや知財をどのように捉えているのかについての考えを知ることで、知財へ投資する意欲の向上、知財活動の推進体制の構築、および社内への知財風土の定着(知財のPR、営業資料への知財情報の盛り込み)を図り、経営者を含めた意識改革を進め、具体的な成果へ繋げることを目的として開催しました。
日本弁理士会会長の開会挨拶から始まり、特許庁スタートアップ支援班長の芝沼様よりIPASやIP BASEなどの特許庁の取り組みをご説明いただきました。その後、スタートアップ向けセミナーの開催や知財コンサルティング支援等の弁理士会の取り組みを説明しました。
パネルディスカッションでは、スタートアップのCxOレベルの方々をメインパネリストに迎え、経営目線からの知財活動の位置づけや、なぜ知財に注力しているかにつき、実際の経験談をお話いただきました。また、パネリストの中には、スタートアップ企業の知的財産部門の支援を今現在担当している弁理士や特許庁職員も含まれており、様々な視点から具体的な議論を行うことができました。パネリスト同士のやりとりも活発で、議論が多いに盛り上がりました。
そして、パネルディスカッションの最後にQ&Aの時間を設け、リアル参加者からの質問についてパネリストから回答いただきました。

パネリストからの回答

3. 最後に

本セミナーでは初めてCxOレベルのパネリストにご出演いただき、知財担当者よりも広い視野から財務等を絡めた発言もありました。特に、「事業全体における知財の位置づけ」、「知財へ社内のリソースを割く際のモチベーション」等につき、経営目線でのお話をしていただき、スタートアップの経営者および知財担当者、そして外部の弁理士にとっても非常に勉強になるディスカッションになったと考えます。
また、今回のセミナーでもご紹介の通り、日本弁理士会では、スタートアップ企業の方々を支援する取り組みを進めております。今回のセミナーが、スタートアップ企業の方々の一助となることを願っております。

【参考サイト】

スタートアップの知財コミュニティポータルサイト IP BASE 特許庁
https://ipbase.go.jp/